乗鞍は自転車で登れる国内舗装道路の最高地点(2,720m)です。平成15年から自然環境保護のためマイカー通行規制が行われるようになり、いつしか「自転車乗りの聖地」「ヒルクライマーの聖地」と呼ばれるようになりました。そんな乗鞍に行く前に知っておきたい基礎知識をまとめておきます。これから乗鞍に行く方の参考になれば幸いです。
乗鞍を岐阜側から登る?長野側から登る?
乗鞍は岐阜側から登るルート「乗鞍スカイライン」と長野側から登るルート「乗鞍エコーライン」があります。一般的には「乗鞍エコーライン」の方が有名で、乗鞍と言えば通常「乗鞍エコーライン」を指します。どちら側から登っても頂上のゴール地点「畳平」県境ゲートに辿り着けます。
実際の所どうなのか?何度も自転車で乗鞍に行っている先輩に聞いてみたら「乗鞍スカイライン」はバスの交通量も多いから「乗鞍エコーライン」の方がお勧めだよ。という事でした。
スタート地点 | 道路名 | 全長 | 平均勾配 | 標高差 |
岐阜側 | 乗鞍 スカイライン | 18.4km | 7.2% | 1,342m |
長野側 | 乗鞍 エコーライン | 20.5km | 6.1% | 1,260m |
乗鞍の開通期間と通行時間は?
飛騨乗鞍観光協会のHPで最新情報が得られます。基本的には下記期間が開通期間となりますが、天候次第で通行止めになる場合もあるので最新情報を確認してから出発することをお勧めします。
区間名 | 開通期間 | 通行時間 |
乗鞍スカイライン | 5月15日~10月31日 | 7:00~18:00(5・6・10月) 3:30~18:00(7・8・9月) |
乗鞍エコーライン | 7月1日~10月31日 | 7:00~18:00 |
乗鞍で行われる自転車レースとは?
乗鞍で行われる自転車レースとして、乗鞍スカイラインで行われる「乗鞍スカイラインサイクルヒルクライム」と乗鞍エコーラインで行われる「乗鞍ヒルクライム」があります。
大会以外で乗鞍をサイクリングする場合にも大会コースと同じコースを走るのが一般的です。
乗鞍スカイラインのスタート地点(駐車場)はどこ?
「ほおのき平駐車場(無料):1500台」から出発するのが一般的です。他に「あかんだな駐車場(有料)」も候補として挙げられます。
乗鞍エコーラインのスタート地点(駐車場)はどこ?
「三本滝駐車場(標高1,810m):無料:50台」までマイカーで行く事が可能ですが、大会「乗鞍ヒルクライム」の出発地点が「乗鞍観光センター(標高1,460m):無料:360台」であることから、通常「乗鞍観光センター駐車場」からスタートするのが一般的です。
乗鞍観光センターから三本滝駐車場までの距離は約7km、標高差350mです。
初心者でも乗鞍を自転車で登り切れる?
たまにロードバイクに乗ってはいるが、トレーニングはほとんどしていない会社の先輩が乗鞍ヒルクライムの大会に参加して、途中で力尽きてリタイヤしました。初心者でいきなり乗鞍に挑むというのは無理があるでしょう。
ブログなどで「初心者ですが乗鞍行ってきました!」なんていうのがありますが、読んでみると全然初心者じゃ無ない方がやっているブログです。低山でトレーニングしてから乗鞍に挑みましょう!
ただ乗鞍は距離が20km程度と短く、急こう配が少ないので、ある程度トレーニングされた方なら問題なく登れるコースです。
輪行で乗鞍に行けるのか?
乗鞍観光センターの駐車場に車で行くまでの間に、駅から自走されている方を1人見かけました。ただ車通りが多く、トンネルは狭く、非常に危険でした。お勧めできません。
乗鞍サイクリングに必要な服装と装備は?
100m標高が上がると0.6度気温が下がります。乗鞍のゴール地点「畳平」の標高は2720mなので標高0mと比べて約16度[2720÷100×0.6=16.32]気温が下がります。地上との気温差を見越した服装が必要です。
ダウンヒルのためにも「ウィンドブレーカー」「フルフィンガーグローブ」は必須です。季節によっては「シューズカバー」「冬用グローブ」「防寒着」も必要になります。また、山の天気は変わり易いので雨に降られる可能性もあります。
毎年、乗鞍に走りに行く会社の先輩に聞いたら、乗鞍は大体10月10日頃に初雪が降ると言っていました。
標高が高いので紫外線対策するのがお勧めです。「日焼け止め」を塗ったり「フェイスマスク」を付けたりするのがお勧めです。乗鞍エコーラインの中腹にある「位ヶ原山荘」で食事ができるのですが、コロナ対策として「マスク」着用を求められました。
自販機は山頂の「畳平」まで無いので「飲み物」や「補給食」も持って行った方が良いでしょう。また「位ヶ原山荘」でトイレは基本有料で1回100円でしたので「100円玉」を1枚は持って行く事をお勧めします。
変わった物としては、熊が出るので「熊除けの鈴」があれば持って行くと良いでしょう。熊は時速40~50kmで走ると言われているので、ダウンヒルすれば、まぁなんとか逃げられる計算になりますが・・・
あと、ダウンヒルがあるので出発前には「ブレーキシュー」「タイヤ」の状態チェックをしておく事をお勧めします。
「日焼け対策」「補給食」「自転車旅行の装備・持ち物リスト」については過去記事ご参照下さい。次回、実際に乗鞍エコーラインを走ったブログ記事も良ければどうぞ!
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