「ビワイチ」とは琵琶湖一周を自転車で走破することで、自転車乗りたちが敬意を込めて呼ぶ名称です。自転車乗りなら誰もが挑戦しようと試みる旅、「琵琶湖一周」を真夏に試みたその記録をブログに残しておきます。気温30度超えが当たり前の7月の金曜日から土曜日に出かけました。今回は真夏のビワイチ事前準備編です!
どんなビワイチをするのか?
ビワイチを高速走行で制覇することを目標とされる方も見えるかと思いますが、自分達は「エクシブ琵琶湖」に1泊宿泊してゆっくりと走り、「観光名称」や「美味しい店」を巡る計画をしました。それでも1日100km程度は走る必要があるビワイチです。私達の自転車レベルは1日の最長ロングライド距離100kmまでしか走ったことがありません。土曜日に100km走ったら日曜日はグッタリと寝てしまうくらいのレベルです。
さて、無事に生きてビワイチを成功させることができるのでしょうか??
ビワイチ1日で走破するのか?
宿泊して1泊2日で観光しながらするのか?
琵琶湖一周の距離は何km?
琵琶湖一周の距離は約200kmです。琵琶湖大橋を使ってショートカットすると約160kmです。ちなみに琵琶湖大橋を渡る160kmコースを「北湖一周」と呼び、200km走る「琵琶湖一周」と区別することもあります。
琵琶湖大橋以南は交通量が多く走り難いためカットする「北湖一周」の選択も良い判断です。どちらを選択するにせよロングライドです。琵琶湖一周は1日でこなせるの?という質問が良くあるのですが、平均時速20kmで走るとして200kmなら10時間かかります。そして観光名所を巡ったり休憩したりするともっと時間が必要になります。
ということで観光しながらビワイチするなら一泊二日の琵琶湖一周が現実的です。一部の鍛え抜かれたアスリートを除いては!
※自分たちは観光地巡りをしていたので結局、総走行距離240kmとなりました。
観光しながらビワイチすると総走行距離240km!
琵琶湖大橋でショートカットして最短ルートで160km!
「兄ちゃん俺、振休取れるから一人でビワイチに行ってくるわ」
梅雨もまだ明けてないのに日差しが強い、まだ日が昇って間もないっていうのに汗がしたたり落ちる。6月下旬、弟とロードバイクを走らせながら雑談していたら弟が速度をあげながらそう言いました。
「一人で抜け駆けするなんてズリーぞ。俺が有休取るから一緒に行くぞ」
私は、追い抜こうと加速する弟よりも速度をあげて言い返しました。
「まぢか?」
「おう、まぢだ。」
「そんなに簡単に有休取れるのかよ?」
「俺できる子だから、よゆーだし。でも、どうする?琵琶湖一周するのに琵琶湖大橋でショートカットすると160km。琵琶湖一周まるまるだと200kmだ。俺、何年か前に会社の人達と160kmのコースは1回走った事ある。」
「まぢかー!なら200kmコースだな。」
「だよな。」
私も弟もペダルを緩めた。にやける口元が締まらない。唐突に自転車で琵琶湖一周することが決まった。これが「真夏のビワイチ」の始まりでした。そして実際は寄り道を繰り返し、200kmどころか240km走る事になるのでした。
ビワイチの宿泊先はどこにする?
ビワイチする際の宿泊先は「エクシブ琵琶湖」にしました。何故なら「豪華なホテル」でかつ「コスパが良い」からです。会社の福利厚生施設「エクシブ琵琶湖」だとスタンダードグレードの部屋1部屋で約12,000円。5人まで宿泊可能なので5人素泊まりで宿泊すると1人2,400円と破格で宿泊可能。夕食と朝食が結構お高いのだけれども、グレードの低い夕食約5,400円を注文たとしても安く泊まれます。
今回は自分と弟の2人で宿泊して夕食を付けたので宿泊代の金額合計は部屋代約12,000円÷2人で1人6,000円+夕食代5,400円+サービス料などで、大体1人12,000円程度となりました。朝早くチェックアウトして2日目に挑む予定なので朝食は無しとしました。
ビワイチの出発地点は何処にするのか?
「有休申請してエクシブ琵琶湖も予約しといていいか?」
行くとは決まったものの、なかなか話が進まない。7月4日の独立記念日についに私から弟にLINEしました。すると慌てて弟から返信が立て続けに届きました。
「エクシブ琵琶湖はいくらなの? おれも、福利厚生で何か無いか探してみる。 あと、どこスタートにするの? 」
ふふふっ、慌ておって、エクシブ琵琶湖以上に質が良くてコスパの良い福利厚生施設などあるまいに。ほくそ笑む私はスタート地点についての目星も付けてあったので即答した。
「車で琵琶湖まで行って駐車場に車を止めてスタートする。 スタート地点はタイムズ堅田(かたた)駅前で、料金は前日入庫後24時間最大700円。駐車場のキャパは54台! エクシブ琵琶湖まで全行程の半分くらいの距離だし、駐車場は堅田駅周辺に他にも沢山ある 」
エクシブ琵琶湖以上の施設が見つからなかったのか、弟から返信が届きます。
「なるほど。 そこを早朝スタートだな 。 涼しい内に沢山走って距離を稼がなかん。 」
あっさりと「宿泊先」と「スタート地点」が決まりました。結局、「宿泊先」が決まれば必然的に全走行距離を2分割した地点に「スタート地点」が決まることになる訳です。そして逆も然り。まずは「宿泊先」か「スタート地点」のどちらかを決めることが計画の始まりです。
ビワイチは宿泊先が決まれば出発地点も決まる!
ちなみに、2012年の秋11月頃に私が会社の人たちと琵琶湖「北湖一周160km」した時には彦根駅前駐車場からスタートしました。彦根駅が集合し易い場所だったためです。
会社の先輩は輪行して来た方もみえました。駐車場は当時1日900円の駐車料金で最大330台の収容台数のある駐車場でした。彦根からスタートして反時計回りで進むと北湖・奥琵琶湖を超えて、ちょうど80km程度ほどの距離になるのが高島市辺りになります。
琵琶湖を挟んで彦根市と対岸の移置関係になります。そのため彦根スタートだと高島市辺りで宿泊する方が多いようです。
自分たちは高島市「安曇川駅」前にある「WESTLAKEHOTEL可以登楼」に宿泊して近くの中華料理屋「桃園閣」という中華料理屋で夕食を食べました。(朝食はホテル)調べて頂くと分かると思うのですが、高島市周辺だとホテルの数も少なく選択肢があまり無いんです。
「WESTLAKEHOTEL可以登楼」はコスパの良いビジネスホテルといった感じでした。安曇川駅周辺は食事するにしても食事処も少なかったです。彦根スタートにするとそこらへんが悩ましい所です。
あと、奥の手ですが、彦根・長浜~今津間では琵琶湖汽船の船に自転車を載せて移動できるそうです。変更があるといけないので、詳細は琵琶湖汽船にて確認して頂いた方が良いですが、今津まで走ってフェリーで戻るというのも中々「おつ」ですね。
ビワイチは「琵琶湖汽船」「近江鉄道」などでのショートカットも可能。
ビワイチに使う自転車は?
自分たちは「ロードバイク」しか持っていないのでロードバイクで一周しました。「クロスバイク」などを使用する方もみえるようです。「マウンテンバイク」については、通常ブロックタイヤを履いています。ブロックタイヤはゴツゴツしているので路面抵抗が大きく、アスファルトの道路には向いていません。タイヤを交換してビワイチに使うのなら「有り」ですが、普通はマウンテンバイクをビワイチに使いません。
また、琵琶湖周辺ではレンタルサイクル可能なショップが沢山あります。琵琶湖大橋ちかくの「ジャイアントショップびわ湖守山」などでもレンタルサイクルもできるようです。実際、レンタルしてビワイチを楽しむ方もみえるようです。ただロードバイクのレンタルはお値段が結構お高いです。
ビワイチのルートを調べる
ビワイチする場合には「反時計回り」で一周するのが普通です。琵琶湖に沿って走れるためです。また、人間は心臓が左側にあるので左回りだと安心するとも言われています。そのため、お化け屋敷なんかは逆に右回りが普通とのことです。安心の「反時計回り」がお勧めです。
ビワイチは反時計回りで走る。
琵琶湖おすすめ観光スポット調査
さて、ビワイチするにあたって琵琶湖一周することを目的・目標として観光されない方もみえます。しかし、自分たちはゆるいポタリングで観光もしようと決めました。ということで事前に観光スポットを調査しました。調べていくと琵琶湖周辺には見たいと思えるものが沢山ありました。「黒壁スクエア」「彦根城」「長浜城」などの有名スポットはご存知の方も多いかと思います。琵琶湖周辺の魅力はそれだけでは無かったのです。
「ビワイチする前にちゃんと調べた方が楽しそうだな」
「琵琶湖周辺調べてみるわ」
ビワイチすることが決まってから何も行動していなかった私と弟でしたが、思い立ったので弟にLINEしました。
「ラ・コリーナ近江八幡店(クラブハリエ)ケーキ食べ放題とかあるな!」
「エクシブ琵琶湖、プールがあるやん! 俺、水着持ってくわ !」
弟からクラブハリエのケーキとまったく関係の無い回答が!こっ、こいつスイーツ無視どころか自転車で1日100km程度走る予定に加えてプールで泳ぐだと!?正気か!?と思いつつ後日、私もエクシブに着替えなどを発送する際に水着を一緒に送りました。万が一、弟がエクシブ琵琶湖のプール「楽しかったぜ!最高だったぜ!」なんて言ったら悔しいからです。そんな自分が少し嫌・・・
「彦根城寄ろう! 長浜城跡も行きたい ! 安土城跡もあるじゃん ! 写真撮影するから城全部寄ろう! 」
弟、城ばっかやん。と思いながらLINEを既読する私。まぁ、城と自転車は絵になりそうだから良いか。えーっと返信は「攻め込みますか」っと。「焼き討ちじゃー」っと。でもって他に城が無いかグーグルマップで琵琶湖周辺の「城」を調べてみたら、結構出てきました。「佐和山城」「八幡山城」「坂本城」と。でも城は「彦根城」「安土城」「長浜城」に行けば十分だろう。とスルー決定。
「三井寺(みいでら)行くか?」
おっ!城の次は寺か。弟やるな。「ええよ」と返信。
「三井寺行って、三井寺餅総本店だな。」
と弟。おおぉー甘い物来たこれ!やった!でも出発が堅田だと到着した時に店開いて無いかも知れんな。「んーあかんかなぁ」と思ったら朝7時から開いてました。餅屋の朝早いの恐るべし。ちなみに堅田から三井寺まで約15kmでした。
あっ!堅田から琵琶湖に沿ってルートを地図で見ていると「近江神宮」があるじゃないか!百人一首の聖地!ぐぇー寄りたい!映画・漫画「ちはやふる」でのシーンが蘇ります!さっそくLINEする。
「近江神宮寄りたい! ただ階段凄いならあきらめる 。」
「あー滋賀は百人一首が有名だったか。 Googleで近江神宮を見たらある程度、自転車で入っていけそうだ。 」
Googleマップでロードバイクで走れる道かどうか調べる事が可能。事前に調べておくと当日助かります。
「ええな!行きたい!」
と私がにやけながら返信!やったー
おっ、台湾の自転車メーカーGIANTジャイアントのストアもあるじゃないか、これは伝えねば。
「ジャイアントストアがあるな。」
「ジャイアントストアびわ湖守山店か?」
「それな」
「昼飯は近江あたりかな? 堅田から54kmくらいだ。」
「そこら辺りになりそうだな。」
おぉぉぉ!米原市醒井(さめがい)の「地蔵川」で「梅花藻(ばいかも)」のライトアップが始まる!
自分たちが宿泊する次の日から始まる!残念。
エクシブ琵琶湖から往復すると18kmほど追加になるからどうせ厳しいか。
「守山第一なぎさ公園」でひまわりが見れるな。
昔、誰かのインスタグラムの投稿で見た覚えがあります。
日本の渚100選にも選ばれた湖畔のビュースポットでひまわり約12,000本!?
どれくらいなのか規模が良く分からないけれども、凄そうだ。しかも無料。よし、URLを弟に送信!
「ひまわりいいじゃん。 ジャイアントストアの近くだ寄ろう !」
とそっけない返事だがOK出た。
「烏丸半島に蓮(はす)が沢山ある。昔見た。 松原水泳場は鳥人間コンテストの会場だ。 7月末頃に開催だから設営してあるはず 」
「それは見なかん」
おそらく鳥人間コンテストの舞台が気にいった様子。こちらから、結構行きたい所を提案したら弟からも行きたい所が出てきたようでLINEの着信が続きます。
「琵琶湖疎水に行こう! 滋賀県民が怒ると水を止めるところ だ。 琵琶湖疎水のトンネルが見えるってよ。」
ほーそういう物があるのかーといった程度の認識でOK
「中山道と東海道の合流点行こう!草津宿だって。」
中山道と東海道の合流点か、そういえば瑞浪市で山の中の旧中山道を自転車で走ったな。それが続いて東海道と合流する地点と思う胸アツだな。良し、行こう。他にもLINEでの打ち合わせで、マキノの「メタセコイア並木」、海津の「古道具&カフェ海津」、「道の駅しんあさひ風車村」「白鬚神社」等が次々と追加。と行きたい所がどんどん増えていくばかりで大変な事になってきました。寄り道ばかりのビワイチ計画が出来上がってきました!
琵琶湖一周の持ち物は?
琵琶湖一周ポタリング(自転車散歩)するのに何か特別な持ち物は必要か?と出発前に調査して準備しました。結論から言いますと、通常のポタリング時の持ち物に少々追加したくらいです。
追加したのは次の物です。トンネルで使うための「ライト」、スマホのバッテリーが無くなることが予想できたので「スマホバッテリー」、パンクした時に携帯ポンプだけだと空気入れるのに疲れるので「CO2ボンベ」、いざという時に電車が使えるように「輪行袋」、万が一怪我したら病院に行く必要があるだろうから「保険証」、2日目も軽いチェーンで走りたかったので「オイル」と「不織布」、そして真夏なので忘れちゃいけない「日焼け止め」、さらに念のため「フェイスマスク」、「レッグカバー」「アームカバー」と結構追加しました。
そして宿泊先のエクシブ琵琶湖館内では浴衣でウロウロできないとのことなので「着替え」となぜかエクシブ琵琶湖のプールで泳ぐ予定なので「水着」を事前に段ボールに詰めて発送しました。
宿泊先に荷物を送っておけば当日の荷物を減らせる。
ツーリング旅行の持ち物については下記過去記事をご参照下さい。
次の記事へつづく!
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