GWに長野県遠山郷(とおやまごう)にある下栗の里(しもぐりのさと)へ向かうことになりました。下栗の里ビューポイントからは絶景が見ることができ、オーストラリアのチロル地方と似ていることから「日本のチロル」と呼ばれています。また、「信州三大秘境」「日本の秘境100選」「日本の里100選」等に選ばれています。さて、秘境中の秘境「下栗の里」に自転車旅に出かけることになったのですが、大変な目に会いました!
下栗の里(しもぐりのさと)事前計画
私「GW下栗の里に行くか?」
唐突に弟にGWのロードバイク旅の行き先を話し出しました。GW直前だというのにまだ無計画でした。
弟「ええね。去年の10月くらいから俺が話とったやつな。」
私「それな。」
去年の10月頃から弟が行きたいと話していたのだけれども、私の体調不良のため延期、延期となっていた行き先が「下栗の里」だった訳であります。
弟「俺、もうGoogleマップで3周はしたからルート覚えたぞ」
私「まじか」
私「そう言えば、下栗の里なんて秘境どこで知ったの?」
弟「写真撮っているY田君が教えてくれた。行ったら自慢せなかん。」
私「写真家が行く所なのか?」
弟「「日本のチロル」とか「天空の里」とか呼ばれてる秘境。」
弟「日本の秘境100選にも選ばれとって、写真撮る人とかバイク乗りが行くらしい」
私「ほう、Y田君やるやん。情報ツウやん。インスタグラム受けする場所だな。」
弟「日本一星空観測に適した場所の阿智村ナイトツアーやっている所から、けっこう近くて観光地化されていないからええらしい。」
私「ほう、星空も綺麗なのか。ええな。」
私「GWで予約取れんだろうから日帰りで行くけど、泊まりでもいいな。」
弟「おう、今度は泊まりで行きたいな。」
弟「Y田君が言うには、しらびそ高原にある「ハイランドしらびそ」に泊まって星空を撮影するらしい。」
私「ちょっと、調べてみるか」
少し、スマホで「ハイランドしらびそ」を調べてみると公式サイトが出てきて画像や予約について見ることができました。どうやら公式サイトから予約するらしくて、楽天トラベルとかじゃらんとかでは取り扱っていない様子です。さすが秘境!
私「ええやん。キャンプ場とかも沢山あるな」
「ハイランドしらび」を調べていたら、キャンプ場も沢山ありました「しらびそ高原オートキャンプ場」「大島河原河川オートキャンプ場」「大平高原流星オートキャンプ場」「和知野川キャンプ場」等々良さそうなキャンプ場が沢山見つかりました。
弟「Y田君に、一緒に行こうぜ!と言って荷物運んでもらうという手もある。」
弟「そして、自走で行くから。と言おう。」
私「「自走」って自転車乗りで無いと分からないだろうな。車で行くのも自走やん!って言われそう。」
弟「ちゃんと、自宅から自転車で行くことを「自走」と言うと説明せなかんな」
私「驚くだろうな。」
そして二人してニヤリと笑いました。悪だくみをする代官様と商人の笑いです!
私「まぁ、今回はY田君抜きだな。日帰りだし。」
弟「おう」
私「下栗の里って、景色の他に何がある?」
弟「なんかクレーターとかあったぞ。「御池山隕石クレーター(おいけやまいんせきクレーター)」 とかいうやつだ」
私「御池山隕石クレーターって行ってもいいけど、何か走る距離伸びてない?」
弟「気のせいだろ」
私「そ、そうか!?」
私「ん?知らびてみるとクレーターっても浸食が進んでて良く分からんらしいぞ。看板見て分かるレベルらしい」
弟「まぁ、折角だから行こうぜ!」
私「まぁそうだな。行ってみるか」
弟「あと、「木沢小学校」という廃校があるらしい」
弟「自転車乗りの人がブログに書いてた」
私「ほう、行ってみるか」
弟「おう」
私「GWのいつ行く?」
弟「初日だな」
私「おう、初日な。」
弟「車で「道の駅遠山郷」まで行って、そこから走ろう」
私「ええよ。」
私「おっ、この道の駅「かぐらの湯」とかいう温泉もあるやん」
弟「帰りに入って行こうぜ」
私「ええね。入って行こう。」
GW下栗の里ライド当日!
そして、GWの初日となったのですが、仕事で残業続きの2人は寝坊して出遅れました。GW初日から下栗の里はキツかったかも知れません。しかし、ここで早起きできなかったことが致命傷となってしまいました。GW渋滞にハマってしまったのです。
私「6時半には起きたけれども結局出発が8時になっちまったな」
弟「おう、仕事疲れが取れとらん」
私「出発だ!」
弟「行くか」
私「あっ、おにぎり100円セールやっとたから買っといた。食べていいよ」
弟「おう」
暫く走って多治見で渋滞に捕まりました。どうやら「定林寺まつり窯元めぐり」を5月3日から4日までやっていたみたいで、その影響の様でした。お祭りは9時から始まっていたので、もっと朝早く出発していたら回避できていた訳です。
その後も渋滞につかまりGoogleマップで表示される予定到着時刻は伸びていくばかりです。
そして、ようやく「道の駅遠山の郷」に到着!13時38分着!Googleの最初の予定では10時30分着予定でした。結局、この日10時間以上車を運転して自転車は3時間30分くらいでしたww
弟「遅くなったな」
私「なんか、崩落とかしてて迂回したしな」
弟「どうする、結構時間ないぞ」
私「止めとくか?」
弟「下栗の里ビューポイントと旧木沢小学校だけにして短縮しよう」
私「じゃ、それで行こうか」
弟「おう」
しらびそ高原の方まで行く予定がえらい短縮されました。距離にして30kmくらいです。残念!
14時30分頃「道の駅遠野郷」を出発となりました。
152号線小道木バイパスを走っていくとトンネルがあります。迂回するかどうか迷ったのですが時間も無いし突っ切ることにしました。
段差があって狭いですが、自転車1台走れる幅があります。
段差が無い所は車がちょっと怖いですが、車通りも少ないので高速走行して走り抜けます。
そのまま152号線秋葉街道を走っていくと旧木沢小学校の看板がありました。
看板通り左折して走っていくと旧木沢小学校に到着しました。
桜のシーズンにくるとまた良さそうです。桜の木が沢山です。一眼レフを持った人が沢山いました。
崩落のため迂回の看板を車から降りてみてた時に、後ろの車から降りてきて迂回しようとしていた男女3人組も木沢小学校に行く予定だと言っていたのを思い出しました。彼らは無事たどり着けたかなぁ。
タイムスリップしたような学校内です。
今にも小学生の話声が聞こえてきそうな臨場感がある不思議な空間でした。
木沢小学校には猫校長先生「たかね」がいるとのことだったのですが、今回は出会えず。公務が忙しいのでしょう。残念!下の写真は体育館です。
なんか、NHKのTVでも取り上げられたみたいですね。
さて、旧木沢小学校を後にして下栗の里に急ぎます。
遠山川、上村川の美しさが凄い!
そして、いよいよ下栗の里ヒルクライム開始です。下の写真の所から登り始めます。
この日獲得標高1400mを超えました。下栗の里の標高は800~1000mくらいとのことです。
ちょっと、景色が良いので休憩。
私「まったー!!」
弟「!?」
私「休憩ください!」
弟「おっ、おう」
私「写真撮ろう」
弟「ええな」
写真撮影と休憩を兼ねてます。そして、再度下栗の里ヒルクライム!
畑とかもあります。スゲー、良く作ったなぁと感心しながらも必死で上り続けます。
883m本村。まだまだ上があります。※本村(ほんむら)は集落の名前とのこと。
民宿ひなた発見。ここに宿泊するのも気持ちいいだろうなぁと思いながら写真だけ取って先を急ぎます。
本当に登ってきてるなぁと実感。弟は先に登っています。
下は弟が撮影した写真。遥か高みから私が登ってくる写真を撮影していました。まじか。
ちなみに、どこに居るか分かりますか??小さすぎてウォーリーを探せみたいです。
民宿みやした発見!先を急ぎます。
途中、激坂に変わって苦しい!と思っていたら「いっ福」の女将さんが「がんばれー!」と声をかけてくれました。スゲーいい人だなぁと思いながら「ありがとうございます!」と叫んでさらに登ります。今回は休憩する時間が無くてスルーしましたが、次回は是非寄りたい店になりました。後で「いっ福」の「梅ジュース」が美味しかったとインスタグラムのフォロワーさんにで教えて貰いました。今度来るときは飲みたいなぁ。
下栗の里半場標高1060m!
そしてようやく下栗の里ビューポイントの駐車場に到着しました。下栗の里ビューポイントの駐車場というか、本当は「はんば亭」というお食事処の駐車場とのことです。
登ってきた!山々も見える。駐車場で水を自販機で買ってたらバイク乗りの方に「自転車で来たのか!?凄いな!」
と声をかけて頂きました。実にいい反応です。有りがたき幸せ。
宿泊施設「高原ロッジ下栗」は駐車場の隣にありました。ここに泊まるのも悪くないですね。
まだ桜が咲いていました。鯉のぼりと桜のコラボレーション!既に時間は16時10分くらい。
「遠山郷下栗の里を日本のチロルと命名する」という石碑発見!
弟「なんとか下栗の里登ったな」
私「下栗の里の中を登ってきた訳だ。ビューポイントから見てるだけとは訳が違うわな。」
弟「下栗の里を体感したな。」
私「おう、体感した。」
弟「じゃ、暗くなる前に帰るか」
私「せっかくだからビューポイントも行こうぜ」
弟「自転車で入ってけんだろう、結構距離もありそうだし」
私「行けるだろう、Googleマップで見るとこんなんだぞ」
私「ちょっと歩くだけだって」
弟「じゃあ行ってみるか」
ビューポイントに向かうまでにバイク乗りの方に話しかけられました。
バイク乗りの方「しらびそ高原まで行くんですか?」
私「いや、今日はもう時間が無いのでビューポイント見たら下ります。」
バイク乗りの方の期待に応えられずバツが悪い!悔しい!次回は絶対にしらびそ高原まで行こうと心に誓うのでした。
すると看板があり「自転車他車輛進入厳禁」とのこと。がびーん。
弟「自転車で入れんな。帰ろう」
私「いや、折角だから写真撮ってこうぜ」
弟「また駐車場まで自転車で戻って歩いてここまで来なかんやん」
私「ここで自転車オレ見とくから交代で行こう。お前から行っていいから。」
弟「しゃーないな」
そして、弟が下栗の里ビューポイントへ向かってから30分以上待ち続けました。めちゃ時間かかっとるな。汗冷えしてちょー寒いし早く帰ってこないかな。暇なので弟の自転車(カラミータ)に取り付けられているベルをチンチン鳴らします。
私「クマよけクマよけ」
ちんちん、ちん、ちん、ちんっ!
ビューポイントから人が降りてくると鳴らすのを止めます。でも暇なので誰も居なくなるとまた、ちんちんベルを鳴らします。だって寂しいし。超寒いし。
私「弟のknog(ノグ)のベルいいなぁ。音色良いし、デザイン良いし」
私「欲しいなぁ」
私「たしか25gくらいとか言ってたっけか」
辺りに響き渡るベルの音は下栗の里に不気味に響き渡ります。霊的な何かの音の様でしたww
あまりに暇なので弟の自転車からベルをはぎ取って自分の自転車につけておこうか迷っていた所に丁度弟が戻ってきました。
弟「えらい歩いたぞ、軽い登山だ」
私「時間かかったてたからな」
弟「ヘルメット被って、レーパンとビンディングシューズだから変な目で見られた。」
私「まじか」
弟「まじだ。でも写真撮れた」
私「いいなぁ。」
弟「里の中の景色と、外から見る景色は違うな」
私「いいなぁ。」
弟「でも、もう時間掛かるで帰ろうぜ」
私「しゃーないか、帰ろう。寒いし。」
私「俺、ブルブルしとる」
弟「おう、下りヤバいな。寒そうだ。」
私「俺、スマホのバッテリーをライト代わりに使ってるんだけど、落として壊れた」
弟「暗くなったらヤバイやん」
私「おう。ヤバイ。ちなみに、スマホの充電も0%になって電源落ちた」
弟「まじか。」
私「まじだ。だから待ってる間、お前の自転車についてたバッテリーから勝手に充電させて貰ってた。」
弟「げー!ほんとだコードつないで充電しとる」
私「でも、1%しか充電できとらん。はぐれたら道分からんで帰れんかもしれん」
弟「高速で走って、ちぎったる!」
私「やめて。」
帰りは「寒さ」に耐えながら下りました。指切りのグローブで行ったので手も冷たくなるし握力無くなるしでしたが何とか無事帰着。温泉「かぐらの湯」に入って帰る予定でしたが。暗くなると山道が怖いので諦めて帰ることにしました。そしてまた5時間くらい車を運転をして帰りました。
あとがき(駐車場にて)
私「あっ!途中コンビニで買ったチロルチョコ持ってくの忘れとった!」
弟「本当だ、忘れとった」
私「日本のチロルとチロルチョコのコラボ写真撮る予定だったのに!」
弟「次回だな。」
私は黙ってチロルチョコを食べました。口どけの悪いチロルチョコが疲れた体に染み渡り、ビターで美味しく思えました。
私「本当は山頂で食べる予定だったのにな。」
一人事のように呟きました。
弟「今度は泊まりで来なかん」
私「新城から北上して来ようぜ。車で移動してもつまらん」
弟「調べてみなかんな」
私「おう。次は山頂でチロルチョコだ!」
チロルチョコの紙包みをポイとコンビニの袋に捨てて、もう次のライドの話を始めるのでした。遠山郷の駐車場に吹く風は5月にしては少し寒くて、それでも空気は美味しくて。駐車場ではなぜかBBQの準備をしている方が見えました。「たぶんダメだよな?」「マナー違反だろ?」と弟と話ながらも、周りではバイク乗りの方々が談笑しています。平和な田舎でうるさいことを言うのも野暮かと。黙って帰ることにしました。
まだまだGWは始まったばかりなのでした。
下栗の里ライドの反省
- GWは早起きして移動すること。渋滞回避が命!
- 秘境への道は崩落などで通行止めもあり得る。余裕ある行動が必要!
- チロルチョコを忘れるな!
- 新城から北上するのも一つの手段
- 5月とはいえ寒い。ホッカイロなど持ってくのがお勧め
- 指切りグローブは下り道寒い。あと、握力無くなる。
- 途中のコンビニで豆大福売っていて美味しかった。もっと買えば良かった。
- 次こそは「いっ福」に寄ってみたい。
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